卒業計画や課題でリノベーションをテーマにする建築学生のために、コンセプトと事例を紹介していきます。 ポイントは、 リノベ前後で建築がどう変わる かを設計すること。 では早速。

リノベーションのコンセプト!卒業設計や課題におすすめ

 

卒業計画や課題でリノベーションをテーマにする建築学生のために、コンセプトと事例を紹介していきます。

ポイントは、リノベ前後で建築がどう変わるかを設計すること。

では早速。

コンセプト1:減築してみる

減築とは「建築の一部を取り除いて、逆にいい建築にしちゃおう」という手法です。

例えば、藤本壮介さん設計の「白井屋ホテル」。床を数階分取り除いて、4層の吹き抜けを作っています。
 
これによって、「建築の目玉」となる空間ができました。


外壁を一部むしり取って、中身を露出させるという手もあります。

例えば、「民生碼頭八万吨筒倉(八万トンサイロ芸術センター)」。中国上海黄浦江沿いの古い工場を芸術センターにリノベしています。
筒状の食料保管庫の一部を切り取って、ガラスで中を見えるようにしています。



コンセプト2:立面に空間を作ってみる

立面に増築してもいいでしょう。

例えば、Lacaton & Vassals設計の「Bordeaux」。

低所得者向け住宅ですが、元の躯体を残し、立面に「ベランダ」のような空間を増築しました。

ビフォー↓


アフター↓


こうすることで、面積が増えるうえ、工事中も、住民は今まで通り住み続けることができます。


コンセプト3:新しい導線を挿入してみる

リノベーションによって、古い建築を、それまでと全く違う視点で楽しめたらいいですよね。

建築の屋上に展望台をつけて、全体を見下ろせるようにしたり、面白い階段を挿入して、徐々に降りられるようにするのです。

例えば、「Helfštýn Castle Palace」。チェコに建つ古いお城をリノベーションしています。

一番の見どころは、新しくつけられたスラブ。下の平面図中の茶色い部分です↓



実際はこんな感じ。壁をぶち抜いていたり、


上から一階を眺められたりできます。

こちらで写真や図面が見られます。

 
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