建築学生に役立つ本を見つけるのって難しいですよね。
建築は多くの人に関わる分野なので、
建築家の作品集、プロ建築家が読む本、建築愛好家のための写真集、マイホームの本が、ごちゃまぜになっています。
そこで、私が頑張って立ち読みしてきましたので、今日は、学生さんにとって一番重要な「設計課題が上達する本」をまとめました。
学生におすすめの本とは?
Pinterest、Youtubeで建築画像や動画がいくらでも見つかる時代に、写真が大量に載っている本は、もはや意味がありません。
建築を体系的に勉強するには、必要な情報だけを抜き出して描いた図面やダイアグラムが必要不可欠です。
ネットにある情報をまとめただけではなく、この本のためだけに書き下ろした図面やイラストがあるかを重視しましょう。
この基準で、役立つ本を厳選しました:
おすすめの本1.
設計課題の進め方についての本。建築学科1年生&2年生の「必読書」とも言える一冊です。
設計の基礎も教えてくれていて、例えば、住宅の廊下の種類についてのページ↓
ちょっと高度な設計テクも教えてくれます↓
特に、住宅と集合住宅に詳しく紹介しているので、住宅の設計課題の前に読んでおくと便利です。
写真を一枚ポンと置いて、横に解説をちょこっと書いているだけの本とは格が違います。
おすすめの本2.
階段の設計について勉強できる本。
階段を置く場所がなかったり、登った時に頭がぶつかる階段を設計してしまった、、、、誰もがそんな経験があるはずです。
それなら、この本で階段を体系的に勉強してみましょう。単純に上下をつなぐ「機能としての階段」以外に、「見どころとしての階段」も紹介しています。
例えば、こちらが「踊り場がステージになる階段」を紹介するページ↓
パースだけでなく、平面図と断面図もあります↓
これなら、すぐに設計に生かせるのではないでしょうか。
解答と解説もついているので、高校に戻った気分になります。
ちなみに、問題はだんだん難しくなります。
おすすめの本4.
三冊も出版されているシリーズもの。人気ぶりが分かりますね。
現役建築家が卒計で実際に作った模型や図面が見られます。
「偉人伝」みたいなものなので、読むと励みになります。
おすすめの本5.
空間の種類を勉強できる本。
例えば、「部屋のようなテラス」や、「コアがある住宅」など、ちょっと特殊な空間の構成を紹介しています。
住宅に限らず使えると思います。
著者直筆の断面図や平面図もほどよく簡略化されていて、とっても分かりやすいです↓
しかも、その平面に至った過程も紹介していますので、自己流にアレンジしたい時にも役立ちます。
こういうことを知っていると、ボリュームスタディがスムーズに進みそうですね。
おすすめの本6.
木造、S造の施工方法が勉強できる本。
建築の基礎はどう描くの?サッシはどう描くの?などがマスターできます↓
拡大図↓
施工図を見るとめまいがしますが、この本は、簡素化されたアクソメで施工方法を解説しているので、就職後にも役立つはずです。
おすすめの本7.
建築家20人が、プロポーザルやコンペで使ったプレボや模型、スケッチが見られる本。
オーラルプレゼンに関しても勉強できます。
また、カメラやネタ本など、仕事道具も紹介していますので、建築課題でも役立つでしょう。
おすすめの本8.
日建設計のスターアーキテクト、山梨知彦さんが、学生アルバイトと新入社員に指導している内容をまとめた本。
建築写真の加工方法、卒業設計のコツや、施工図のチェック方法、読むべき本など、かなり具体的な行動を紹介しています。
現役の建築家の仕事方法について知れるのは貴重なので、ぜひ一読を。