ガラスブロックを使ったモダン建築

今日は、美しいガラスブロックを使った建築について。
新しい建材がどんどん増えたためか、10年ほど前から人気が衰えた印象がありますが、
その良さ再認識できればと思います。

広島市の中心部に建つ個人住宅。

「中村宏＆NAP」設計のOptical Glass Houseです。

ファサードはガラスブロックを使って、エアリーな質感を出すことで、
瞬時に周りと一線を画す建築になりました。

綺麗ですよね～。
ガラス壁面は、上部の鉄骨で支えられています。

また、光学ガラスの微妙な凹凸が、内部空間の光と影をも多彩なものにしています。
どの部屋からも、ガラスブロックから差し込む光に照らされた緑豊かな中庭が見えます。

内部の間仕切り壁も一部ガラスブロックを使っています。

01. ガラスブロックとは？

ガラスブロックとは、ガラスで作られた中実または中空のブロックで、とってもエコな建材です。

高い光透過率を有しながら、ほどよくプライバシーを守ってくれ、
防音性、断熱性に優れています。

また、防塵・防湿・結露防止にも有効で、
圧縮強度が高く、耐衝撃力が強いのも特徴です。



高透明度タイプ

曇りガラスタイプ
気泡タイプ

模様入りタイプ

など、

様々なスタイルがあり、空間デザインでは間仕切りやスクリーンとしてもよく使われます。

02. ガラスブロックを使った建築事例

ガラスブロックを使った建築の事例をもういくつか紹介します。

メゾン・エルメス（設計：レンゾ・ピアノ）

PORTS 1961上海店（設計：UUfie）

ガラスブロックの並べ方を変えることで、立体的な外壁にしています。
日中はファサードに光が反射し、

夜はガラスブロックのうしろに設置されたLEDライトが、
建物全体を白く冷たく中から照らすことで、高級感を出しています。

MVRDV設計のCrystal Houses

上部の赤いレンガとガラスのコントラストが素敵ですね。

ちなみに、古い建物の一部を改装したのではなく、すべて新築です。

デザイン確定後、満足いくガラスブロックが見つからなかったため、
なんと使われたガラスブロックは、

有名なガラス職人チーム「Poesia」が手造りしたものです。

完成した時は、デザイナー自身も驚くほどのキラキラで光を通す壁に。
しかも、大型トラックの衝撃にも耐えうる強度を有しています。