建築学科ほど、多くのソフトを同時に使えるようになる必要がある学科は稀です。
そこで今日は、私が思う、建築学科が必要な最低限の設計ソフトを紹介します。
ソフトで劇的に設計力が上がるわけではありませんが、質に影響することは否めません。
ソフトが満足にできないせいで、やりたい造形を諦めたり、やりたいプレゼンができなかった経験が一回はあると思いますが、
今日紹介するソフトをマスターすれば、その可能性はほぼないでしょう。
ソフトを増やしすぎない
大学の課題でいい成績を取りたいなら、設計ソフトをできるだけ減らしましょう。
いくつものソフト間を行き来すると、本業の設計に集中できませんし、パソコンがフリーズしてデータが飛ぶ可能性だってあります。
「ソフトをできるだけマスターした方が、就職に有利」と思うかもしれませんが、正直微々たる違いです。
また、今日紹介するソフトをマスターすれば、他は一ヶ月もあれば習得できますので、就職してから勉強しても遅くありません。
1. 設計ソフトはRevitがオススメ
私は、製図ソフトでは、AutoCAD、Vectorworks、ArchiCAD、Revitを使ったことがありますが、
建築学生が1つだけマスターするなら、オススメはRevitです。
世界で使用人口が多いので、将来性があるのと、学生なら3年間無料なので、無料で製図からレンダリングソフトまで全て揃うわけです
マニュアルでさえ無料なので、教材を買う必要さえありません
無料だから舐めてはいけません。
壁の線の太さは、すでに設定してあるので、初心者でも、何も調節しなくても、メリハリがある図面が描けます。
また、RevitはBIMなので、建築材料のパラメータも自動で付けてくれます。そのため、ワンクリックでリアルなレンダリングができるのです。
レベルが高いレンダリングが一枚あるとないとでは、プレゼンの出来が全く違います。
2. フォトショップは必須

私は、イラレは使わず、全部Photoshopでやります。多少プレゼンの質を損ねてでもです。
イラレがないとダメという人は、一回設計の流れを見直すことをオススメします。
3. ライノセラスとグラスホッパーも必須になりました

欧米建築家の間では、スタンダードになっています。
ライノは、「ねんどを練る」感覚で、簡単にあらゆる形をモデリングできます。大手の設計事務所に就職したいなら、できた方が絶対に有利です。
今流行りの建築プログラミングも、このソフトからやり始めるのがお勧めです。
ちなみに、ライノが使えれば、スケッチアップはなくても大丈夫です。スケッチアップは複雑な建築になると、フリーズの嵐になりますが、ライノなら問題なく作動します。
4. ポートフォリオを作るなら、インデザイン

普段は必要ありませんが、ポートフォリオ(=作品集)を作るときだけ、インデザが必要です。
建築では、図面がdwg形式、ダイアグラムがイラレ形式、レンダリングがフォトショップ形式だったりしますが、インデザなら、ファイル形式を統一することなく、レイアウトできます!
しかも、元のファイルを更新すれば、インデザファイルも自動で更新されます。
学生は個人で設計するから、ありがたみが分からないかもしれませんが、会社で複数人で設計する時に、個別に図面を描きながら、誰かがレイアウトを始められるので、締め切り直前に焦ることが極端に減りますw