建築学科って理系科目(数学物理など)って必要なの?

 
「建築家になるのに、数学や物理って必要?」 と疑問に持つ中高生が多いと思いますが、

答えは、「中学レベルの数学や理科を理解できる能力は必須ですが、高校や大学レベルの理系科目は、得意でも、不得意でも構いません。」

なぜかって?

建築家は、よくひとくくりにされますが、実は、アーティストと同じで、ポップが得意な人もいれば、オペラが得意な人もいます。

そのため、数学が得意なら、数学やプログラミングを駆使した建築家になればいいし、苦手な人は造形に強い建築家になればいいのです。

物理が得意なら、建築構造にやればいいし、苦手なら最悪マンションとか設計していればいいのです。

高校数学や物理が不得意だと、受験が大変ですが、建築学科を諦める必要はないのです。


数学を使う建築家の例

数学の知識を使った建築家を紹介します。

例えば、プリンスカー賞受賞のFrei Otto。ドイツの建築家構造化発明家で、ケーブルネット構造や膜構造の「父」的な存在です。

例えば、代表作のミュンヘンオリンピック競技場:


軽いのに、最大400Mにも及ぶ大スパン空間を作り出すことに成功しました。

こんなに大スパンの建築を作るには、数学や物理の知識が必要です。パソコンもなかった時代なので、彼は手計算で成し遂げたそうです。


数学を使う建築家の例2

もう一例は、ハーバード大学デザインスクールのChuck Hoberman教授。

Transformable Designを専門とする方です。Transformable Designとは、簡単にいうと動く建築のことで、ファサードやパビリオンによく使われます。

日本では、ポーラ銀座ビルのファサードで彼の作品が見ることができます。ダブルスキンの中に動くパネルとLEDライトを仕込んだ作品です。

ちなみに、Chuck Hoberman教授は、Hoberman SphereSwitch Pitchなどのおもちゃも作っています。
 
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