Grasshopperとは?建築で使うメリット、設計時間は節約できるかについて

 
グラスホッパーを知ったのは、10年前に建築設計事務所BIGの建築家さんと会ったときのこと。

その人によると、BIGでは、もっぱらライノセラスとGrasshopperを使うのだそうです。

その時は「?」でしたが、最近Grasshopperが分かってきましたので、今日は分かりやすく紹介します。

Grasshopperの設計原理

GrasshopperはRhinocerosのプラグインです。このような電池と電線を操作していきます。



Grasshopperをいじると、リアルタイムにRhinoceros模型(ピンク色)の変化を見ることができます。


Grasshopperの最大の特徴が「パラメトリックデザイン」。

例えば、「直線を等間隔に1000本描きたい」という場合、

今までの製図ソフトなら、「配列複製機能」を使いますが、Grasshopperはこう命令を出します:「線を等間隔にX本描きなさい、ただしXは1000とする

この時点では、CADと製図時間は同じか、むしろ長いでしょう。しかし、「1000本ではなく、500本描きなさい」と設計変更があったらどうでしょう?

CADは、元の線を消去して、もう一度作業をしなければいけませんが、GrasshopperはXの数値を500にすれば、一瞬で新しい建築が完成します。


実例で見てみましょう

Hangzhou Stadium(NBBJ + CCDI設計)

Grasshopperで設計された、中国の「ハンヂョウスタジアム」。

上半分がGrasshopperモデル。下半分が建物の平面はそのまま、トラスを21、24、36などと変えてできた模型です↓

CADだったら、別々に模型を6個も作らなければいけませんが、Grasshopperなら、トラスの数値を変えるだけで、1秒でできます。

これがGrasshopperの最大の価値:

建築をある法則に従って設計できる

のです。

こちらの本で、より多くの使い道を紹介しています:

設計時間は節約できるのか?

Grasshopperを使うと、CADより設計時間が短くなるのでしょうか?

答えは、
プロジェクトによります。短くなるかもしれないし、同じかもしれないし、逆に長くなるかもしれません。


いかがでしたか?一見難しそうですが、これからは間違いなく必須になるので、チャレンジしてみてはいかがでしょう?
 
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