ル・コルビジェの知識まとめ:代表作&建築思想など

 

今日は、ル・コルビジェについて。

コルビジェの代表作や、建築界に与えた影響ついて簡潔にまとめました。

自分で言うのもなんですが、建築をけっこう長くやってきて、結局覚えているのはこれぐらいなんです。


コルビジェは「近代建築の三大巨匠」の一人

コルビジェは、建築と言えばレンガや石による「積層建築」だった時代に↓



サヴォア邸↓など、今見ても古臭くない建築を作りました↓

そのため、ミースとライトと一緒に、「近代建築の三大巨匠」と呼ばれたのです。


コルビジェのドミノシステム

1914年に、構造家と鉄筋コンクリート建築の研究を行い、「ドミノシステム」を発表します。



鉄筋コンクリート建築をダイアグラムで表したもので、

今見れば「普通」ですが、当時はスラブと柱でできた建築は新しい形態だったのです。 

余談ですが、「ドミノ」は、あの次々と牌が倒れていくゲームではなく、Domus(家)と“ino”(クリエイティブな)がくっついてできた言葉です。



「近代建築の五原則」を唱える

その後コルビジェは、色々な近代建築を作りながら、1920年に「近代建築の五原則」を提案します。

その五原則が、「ピロティ、自由な平面、自由な立面、水平連続窓、屋上庭園」です。

今では、もっと自由な形の建築ができるので、これまた「何が凄いのか」わからないかもしれませんが、当時の建築に比べれば画期的だったのです。

そして、この五原則を最も体現しているのが、1931年完成のサヴォア邸。


この頃、「住宅は住むための機械」とも言っています。


これがコルビジェが設計した椅子

建築家の多くは、椅子を設計していますが、こちらがコルビジェが設計した椅子↓


模造品に座ったことがありますが、坐り心地は正直、、、いまいち。


作風が変わる

しかし、1930年代から、コルビジェの作風が変わります。


50歳近くになって心も変わったのでしょう(笑)。「近代建築の五原則」が当てはまらない建築もゴロゴロ出てきます。


一つはm「Brutalism(ブルータリズム)」と呼ばれる種類。代表作が「Unité d’habitation in Marseille」という集合住宅↓



晩年の作品、ロンシャンの教会も曲線を多用しています↓



コルビジェの都市計画は批判を受ける

コルビジェは生涯にわたって、都市計画の理論もいくつか提示しています。(実現したプロジェクトはほぼありませんが)

特に有名なのが、1935年頃に提唱した「Ville Radieuse(輝く都市)」。超高層ビルと平地で構成された都市で、当時は珍しい車も自由に行き来できます。

この都市計画は批判を受けますが、今はけっこうこういう都市が多いので、やはり先見性がすごいと思います。


いかがでしたか?

コルビジェは建築家としてセンスが良かっただけでなく、都市計画など、社会学の方面でも秀でていた人だということが分かります。


建築史を勉強する必要はあるの?

建築技術が発展している今、巨匠だからといって、100年前の建築家について詳しく覚えている必要があるかと言われれば疑問です。

それよりも、最新の建築材料などの勉強にあてたほうが、時間の有効活用かもしれません。

でも、自分で「偉大な発明だ」と思って作った建築や思想が、実はすでに何回も提唱された内容だったら、恥ずかしいですよね?

そのため、有名建築家のポイントだけ知っておくのは重要です。

このように、超重要ポイントについてだけ知りたいなら、こちらの本をお勧め↓


3〜4ページで1人の建築家について、イラスト付きで紹介しています。

 
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