建築設計や、ランドスケープデザインでよく使うマーカースケッチ。私が切実に「上手くなりたい」と思っている技術です。
今日は、マーカーで建築パースに必要や道具、描く時のこつから、練習方法までを紹介していきます。
実務でも、会議中に水彩絵の具を取り出されたら、周りが困ってしまいますが、マーカーならみんなで一枚のスケッチに描きこむこともできます。
マーカーは、建築家同士でコミュニケーションをとる時や、自分の考えをまとめるのにも最適なのです。
そのため、パース屋のようにうまくなる必要はありませんが、自分の意図を伝えられるようになるのは必要です。
太さが違うのを3〜4種類用意します。おすすめは、0.1mm、0.3mm、0.5mm、0.7mmの4種類。
0.7mmは断面線に、0.5mmは建築の輪郭線、0.3mmは近景の草木や人物、0.1mmで遠くの背景を描きます。
原色はなるべく避け、グレー、くすんだ緑、くすんだ青と茶を多めに用意しましょう。
今日は、マーカーで建築パースに必要や道具、描く時のこつから、練習方法までを紹介していきます。
建築家はマーカースケッチが上手い必要があるのか
私の大学院時代は、先生とのエスキスをするのに、マーカースケッチは必須でした。実務でも、会議中に水彩絵の具を取り出されたら、周りが困ってしまいますが、マーカーならみんなで一枚のスケッチに描きこむこともできます。
マーカーは、建築家同士でコミュニケーションをとる時や、自分の考えをまとめるのにも最適なのです。
そのため、パース屋のようにうまくなる必要はありませんが、自分の意図を伝えられるようになるのは必要です。
必要な道具(おすすめのマーカーの色と紙)
建築家がマーカースケッチをする時、最低限何を準備すればいいのでしょう。おすすめのマーカーの色や紙について紹介します。
1. 線画用ペン
下絵となる線画には、サクラクレパスの水性ペンで十分。太さが違うのを3〜4種類用意します。おすすめは、0.1mm、0.3mm、0.5mm、0.7mmの4種類。
0.7mmは断面線に、0.5mmは建築の輪郭線、0.3mmは近景の草木や人物、0.1mmで遠くの背景を描きます。
2. マーカー
マーカーペンの色選びはどうすればいいのでしょう。原色はなるべく避け、グレー、くすんだ緑、くすんだ青と茶を多めに用意しましょう。
特にグレーは、濃淡別に5本以上あると便利です。
私の大学院の先生は、「カラーマーカーを一切使わず、グレーだけで表現できるようになるまで練習しなさい」と言うくらいです。
私の大学院の先生は、「カラーマーカーを一切使わず、グレーだけで表現できるようになるまで練習しなさい」と言うくらいです。
実は、「コピック社のクラシックマーカー」が、建築でよく使う色をワンセットにした「建築用セット」を発売しています↓
日本で買うのが難しいかもしれませんが、自分で個別で買って揃えることもできます。ほしい色がまだイマイチ分からない方は、まずこちらを参考にして揃えるといいでしょう。
こちらがその「建築用セット」の色番号:
E33
E37
E43
G82
G28
R14
R39
Y21
YG17
YG41
YG67
YG91
0
100
C3
C5
W2
W4
B41
B23
B26
BG99
BV00
E07
ただ、ダイアグラムには、ポイントで原色を使うこともあります↓
Rogers Stirk Harbour + Partners
3. トレーシングペーパー
マーカーに使う紙は、普通の紙よりトレペロールがおすすめ。マーカーの発色が綺麗ですし、ちょうどよい具合に透けるので、エスキスにも便利です。
黄色のトレペか、白のトレペかは個人の好みですが、黄色のトレペには暖色系のマーカーペン、白のトレペには寒色系のマーカーペンが合います。
ちなみに、マーカースケッチのプロは「黄色のトレペで使う色、白のトレペで使う色」と分けているそうです。(これは上級者テクなので、ゆっくり習得しましょう)
マーカースケッチが上達するこつ
この後マーカースケッチの練習方法を紹介していきますが、まずは、「これを意識すれば、劇的に上達するテクニック」を紹介していきます。特に初心者は、知っておくとすぐに一段上手くなると思います。
1.下絵の練習をしっかりする
うまい下絵は、うまいマーカースケッチの基礎です。 パースが狂っていたら、いくら着色が上手くても、かっこいいマーカースケッチにはなりません。それには、実際に手を動かしてパースを練習できる教材:建築スケッチ・パース基本の「き」がおすすめ。
小学校の「ドリル」を彷彿とさせます。建築学科学生なら一冊は持ってほしいです。
2.余白を多く残す
マーカースケッチは、塗り絵のように万遍なく塗りません。最低限画面の1/3〜1/4は余白として残します。その方が、画面に余裕が生まれます。
3. 濃くしたい部分、薄くしたい部分を頭の中で決める
描く前に、「どこを明るくしたいか、どこを暗くしたいか」を決めておきましょう。そのために、まずはグレーだけで色塗りをする練習してみてもいいでしょう。マーカーは、色を重ねられるので、グレーで明暗を決めてから、上から色をつけることもできます。
4.手持ちのマーカーペンの色見本を作る
自分が持っているマーカー全色を、使う紙で色見本を作りましょう。その際、色番号も一緒に書いておきます。
こうすると、どの色が合うのかを一瞬で選択できて、便利です。
5.マーカーペンは太いペン先だけを使う
マーカーは2種類のペン先が付いていますが、通常は太いペン先だけを使います。いくつかの面があるので、それを使い分けることで、最高に細い線も描けるのです。
マーカースケッチの練習方法
では、マーカーの練習方法を紹介します。マーカー スケッチでは、素早く、正確なストロークが描けることが必須です。そのため、基本的なストロークの練習をたくさんしましょう。まず、最も基本のストロークがこちら。太いペン先を、平行移動していきます。
この時、マーカーの平な面を完全に紙に押し当ててから、潔く滑らせます。描き終わりもペンを紙上に長く置きすぎないように意識してください。でないと、その部分だけ必要以上に濃くなってしまいます。
また、ストロークがきれいに、平行に並ぶように意識してください。でないと雑に見えてしまいます。
一部線を重ねてグラデーションを作る練習もしましょう。このように↓
これだけで、簡単なマーカースケッチは描けるようになります↓
次に練習したいのが、先程の太い平行線を描いた後、細い線を数本加える描き方。太いペン先だけでできます。↓
このストロークができると、簡単な建築のマーカースケッチができます。
次にマスターしてほしいのが、掃くストローク。最初にしっかりとペンを置き、少し普通の線を描いた後、途中からほうきのように掃きます。
スケッチの重要な部分から端に向かって掃くと、重要な部分がより目立ちます。
このストロークを放射線状に描くと、草むらになります。
線だけではなく、点も描く練習もします。
この点は、樹木によく使います。このように↓