建築学科では、紙面上のプレゼンだけでなく、「講評会などで話す」ことも重要なプレゼンです。
今日は、最もよく使われるテンプレートを紹介します。
プレゼンは十人十色なので、必ずしもこれに従う必要はありませんが、「話し方が全く分からない」方は、まずこのフォーマットに従ってみてはどうでしょう。
大前提:相手によってプレゼンスタイルを変える
まず、一番重要なことですが、話す相手によって言葉を換えます。教授が相手なら、マニアックな建築用語を使ってもいいけれど、相手が政府なら、「都市にどんな良い影響を与える」かを中心に話します。相手がデベロッパーなら、経済的メリットを中心に話すべきでしょう。
建築家が実際の仕事で、どのようにクライアントなどにプレゼンしたかを紹介する本もあります→建築プレゼン 15の流儀
ちなみに、私の知り合いは、コンペのプレゼンの時、どこでメガネを取るかなど、ボディーランゲージまで事前に練習するそうですw
ちなみに、私の知り合いは、コンペのプレゼンの時、どこでメガネを取るかなど、ボディーランゲージまで事前に練習するそうですw
ステップ1.共感できる小話から始める
一番重要なことです。プレゼンする時、建築の最終形をいきなりは見せません。それでは、ラッピングがないプレゼントのようなものです。
代わりに、聞く相手に「これは私にも関係ある建築なんだ」と思ってもらえるような小話を最初にもってきます。
「この形が好きだから作った」ではなく、「もっと皆に関係する大きな問題を解決しようとした結果、この建築が生まれた」という話の流れにもっていくのです。
定番は、時事、話題の社会問題、または皆が体験したことがある体験談です。これらを最初に持ってくるのです。
マ・ヤンソンのTED Talksを例に説明しますね。
彼がこの講演で最初に話したことを要約するとこんな感じ:(実際はもっとかっこいい言葉を使っています)
私は子供の頃、川で泳ぎ、山に登りました。しかし、大人になってから、周りには似たような四角いモダン建築が建つようになりました。ニューヨークと天津が、同じスカイラインになったのです。
「中国人建築家として私は何ができるのか」と、自分に問いました。そして、カナダで建築を設計する機会を頂いた際、このような形になりました:
彼の建築が好きかは別として、この話自体は、「短期間に急速な経済発展を遂げた国」の方がほぼ理解できる体験談です。
ステップ2. 次に敷地を説明する。
上が出来れば、後は楽。次に敷地について説明します。
聞く人の中には敷地が行ったことがない人も多いので、小説家のような描写力が必要です。
つまり、言葉だけでどんな景色があり、どんな生活が行われているかが目の前に浮かぶようにするのです。
「ごつごつとした岩肌」など、建築景色を描写する語彙力も普段から貯めておきましょう。
YouTubeの建築家のレクチャーを見ながら、どんな敷地をどんな単語で説明しているのかをメモしておくのをおすすめします。
ステップ3. 自分の建築でどういう風にそれらの問題を解決したのかを説明する
次に、いよいよ自分の建築の登場です。さっきまでに話した問題を、どのように解決したのかを説明します。
きちんと考えて設計したなら、話すことが山ほどあるはずです。
ステップ4.最後の締めくくりはうまいことを一言。
どんなに良いプレゼンでも、まとめがなければ、だらしなく見えてしまいます。締めくくりでは、建築コンセプトに戻って、一言うまいこと言いましょう。ここは、鳥肌が立つかっこいいセリフが言える人の勝ちです(断言)。
先程のMa Yansongの例では、こう締めくくっています:
我々が試みているのは、建築と自然の境界をあいまいにすることです。建築は単なる生活に必要な機械ではなく、周りの自然を反映し 、私たちの内心をも反映するものであるべきです。
建築家として、私は無機質な箱のような建物を作り続けるべきではないと思います。私が求めているのは、人と自然が調和した未来を作り出すことです。