学生さんを念頭に書きました。では早速。
敷地分析の手順
右も左も分からない敷地に、いきなり行くのは効率的ではありません。荷物を持ちながら、メモして、写真撮って、通行人から不思議な目で見られながら実測するとか、私にはできない技です。
ネットでほとんどの情報が得られますので、下のような敷地分析図を描いてから行くようにしましょう。

内容は敷地によって異なりますが、以下は必ず描き込みましょう:
- 人がどの方角から来るのか
- ブロックしたい敷地要素
- 設計のチャームポイントになる要素
です。
まず、「人がどの方角から来るのか」は、敷地周辺の駅、主要道路をチェックしておくと見えてきます。それらの方角から「人を招き入れる設計」をしましょう。
「ブロックしたい要素」とは、騒音となる高速道路、ゴミ処理場などです。これらが見えないように立面を設計したり、開口部が少ない部屋を持ってきましょう。
「設計のチャームポイントになる要素」は、よい景色など、その他99%の敷地と差別化できる要素です。フルに堪能できるアトリウムなどを設計したりできます。
また、その地域の歴史を勉強して、神社などの重要施設も描き込みます。
また、符号も決めておくと便利です。
人のアクセスはオレンジの矢印、ブロックしたい要素はグレーの波線、チャームポイントになる要素は黄色の矢印、、、というように。
では、現場では何をするのか?敷地の雰囲気を感じるのです。
敷地は、うるさい場所?閑散とした裏路地?それとも裏路地だけど人が集まる場所?こういう雰囲気は地図上からは断定できません。
また、下調べの時に不確かな部分を写真に納めるのも現場でしかできません。
敷地分析図の描き方
敷地の下絵は、こちらの方法で準備するか、自分でなぞったりもします。
ちなみに、このような商業、住宅、工業の色分け敷地分析図は、あまり意味がありません。

これが必要になるのは、都市計画の課題の時。普通は、敷地のすぐ横に建つ建物の機能だけ知っておけば十分です。