商業施設の設計コンセプトと事例!卒業設計や課題で役立つ!

 
卒業設計で、市場などの商業建築を設計したい方、

「そもそも卒業設計で商業施設を設計していいの?」 と言う疑問をもたれるのでは?

ハーバード大学から、「The Harvard Design School Guide to Shopping」という本が発売されているくらいですから、問題はないでしょう。

ただ、 買い物する人の行動分析をしたり、敷地分析を丁寧にして、その土地が良くなるように設計したりと、「社会的にも有意義」である必要があります。

今日は、その時に参考になる「商業建築のコンセプトと事例」をを集めてみました。

卒業設計や課題、コンペで役立ててもらえばと思います。

コンセプト1. 敷地に合った建築を作ってみる

現代の商業建築で問題になっているのが、「どこも同じような設計である」ことです。

なら、敷地のためにカスタムメイドした建築を作ってみては?「界隈性」を表現するのです。


まず参考になる事例が、隈研吾さん設計の「浅草文化観光センター」。

浅草雷門の門前に立つ、会議室、多目的ホール、展示室、カフェなどを含む、複合建築です。


高層ビルですが、切妻屋根が重なったような断面だったり、

インテリアに木製ルーバーを使っていたりと、伝統的な日本建築の要素がたくさん見受けられます。

浅草と言う街の文化をよく反映していますね。

デッドスペースが多いように見えますが、そこには、ちゃんと設備が入っていて、無駄になっていません。



もう一例は、安藤忠雄さん設計の「表参道ヒルズ」。

本館にある、お店を巡るメインパスは、表参道の坂とほぼ同じ勾配のスロープです。

また、建物全体の高さを、ケヤキよりも低くするなど、周辺環境への配慮が徹底的にされています。


コンセプト2.異なる機能と合体させてみる

2つ以上の機能を足し合わせて、名前も付けられないような建築ができたら、面白いと思いません? 

それが、MVRDV設計の「Markthal」。市場(いちば)を再定義した建築です。


一階が市場で、2階から9階建のアパートが続くのですが、

これは、アムステルダム市の「マーケットに屋根をつけなければならない」という規則と、「市中にもっと多くの人を住まわせたい」と言う2つの要求に応えた結果です。

住宅は、市場の屋根になり、逆にマンションからは、市場の賑わいが味わえます。

個人的には、マンションのすぐ下で新鮮な果物や野菜や、お惣菜が買えるのは夢のような生活です(笑)。

また、市場の天井には、全面に壁画が施され、無機質な建材で作られた外観と対比させるなど、細かい配慮がされています。



コンセプト3. リサイクルできる建築を作ってみる

先程のコンセプトと似ていますが、一歩進化して、

ある機能から発生したゴミが、もう一つの機能で活用される複合建築を作ってみては?

循環型建築(Closed Loop)と呼ばれ、注意して欲しいのは、「ゴミを出さない建築」ではなく、「出したゴミを自分で消費する建築」です。

例えば、オランダのアムステルダムにある、レストラン「De Kas」。
見た目は普通の建物ですが、仕組みを説明すると…

メインはレストランですが、そこで使われる野菜や果物は全て敷地内で育てられています!

敷地内に生ごみ処理装置があるのですが、そこから発生した熱で建物が温められ、電気も供給されています。

また、魚の養殖池があり、この魚はレストランから出た生ゴミで養殖され、 大きくなったら逆にレストランで調理されます。

さらに、建物内には植物と微生物による汚水処理装置があり、それは観葉植物のようにレストランを美しく彩ります。

最後に、建物内にはコーヒーショップがあり、その飲みかすは、きのこの栽培に使われます。

つまり、建築トータルでゴミが普通と比べて圧倒的に少ないのです。


コンセプト4. 面白い空間を挿入してみる

商業建築って経済性も重視しなければいけないので、そんなに異常な形態の建築はできませんよね。そこで、一般的な建築に面白いボリュームを挿入してみてはどうでしょう?



例えば、ヘルツォーク・ド・ムーロン設計の「プラダ青山店」。普通の建築に菱形の異型空間を挿入しています↓

 
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